「昼下がりの情事」
ビリー・ワイルダーの作品を順に観ていこう!と借りた。
観れば観るほど
アリアーヌ(オードリーオードリー・ヘプバーン)が不憫に思えてきて、
けなげでけなげでどうしようもなかった。
父親の仕事歴を武勇伝に置き換えて伝えるあたりも、けなげで…。
計算しているようで、ただ必死に張り合っているという丸見えな感じも、
下手に計算して、よくあるテクニックをふりかざすより純粋。
髪を洗っているときに、フラナガンがやってくるところは
「志村後ろ後ろ」のシーンですよね!と、己に言い聞かせた。
こういうシーンはわかっちゃいるけどドキドキする。
お昼限定の逢瀬って、わけがわかれば納得だし、
あの楽団のユーモラスな感じがお酒の応酬で極まるし、
やっぱりインテリアが素敵だし、
モノクロなのがもったいない。
だからいい、というのもあるのかもしれないけど。
最後の最後に、
「あ、よかったーーー!ですよねー。そうこなくっちゃねぇ」
と思えるのがいいんだよなぁ。